広告の見栄え

初めてチラシを作ろうと思う人は大抵「かっこよく!」って思いますよね。かっこいいほうがいいから「かっこよく!」ってなるんですけど、それでは結果が出ません。

かっこいいデザインをしようと思ったら簡単なことなんです。でも、お客さんを無視することになる。 まず、字は大抵小さいです。色がややこしくて読みにくいです。どこから読めばいいのかわかりません。全部見た後で「だから何なんだ?」と思います。相手がどんな人かすでに知っていたらこんなことしません。

かっこいいちらしというのはこういうことなんです。

高校生なんかでパソコン使える人はこういうことをしがちです。でもプロになると「これでは食っていけない」ということに気づきます。デザインというのは「かっこいい」だけが目標ではありません。「わかりやすく」というのもあるのです。チラシの場合「わかりやすく」「読みやすく」というのを優先します。でないと「私が行くような店ではない」という印象を与えてしまうことがあります。

それだと結果が薄いのです。

だから、わかりやすく伝えるためにはどうすればいいのかというのを考えます。デザインはパズルみたいなものだとよく思います。分かりやすく伝えること、お客さんに親切にすること、変なイメージを与えないようにすること、ほかにお客さんがストレスになるようなことはなるべく避けます。その上見栄えのいいものを目指します。

では、どうやったらいいものができるのか少しだけ書きます。

連想ゲームです。りんごといえばなんですか? そう赤です。りんごの関わるチラシは赤にします。簡単なことですよね。ほかに赤には、熱い、辛い、暖かい、甘い、美味しい、血、激しい、燃える、元気などがあります。その言葉がより強く伝わるために色をそれに合わせます。熱いが青かったら気持ち悪いですよね。

当たり前のことなんですが、素人の人はこのルールをたびたび破ることがあります。そういうときはうまくいかないときなんですが、なんで破ってしまうのかというとそれは気持ちが原因です。ちゃんと理解して、ちゃんと気持ちを持っていれば、こんな失敗はしません。

落ち込んでいるときや悩んでいるときは気持ちがぐちゃぐちゃで判断できません。そういう時は見ないと考えたほうがいいかもしれません。そうでないと変なものをお客さんが見ることになります。落ち込んでいるときに買う服は二度と着ないときと同じ気持ちです。

校正を見るときも同じです。色がころころ変わる人は心が定まっていない。

そういうわけで、その言葉やその商品や魅せたいイメージに合わせて色を決めていきます。そうすることで人の心により強く印象付けることができるのです。

本屋に配色を集めた本があります。その本には綺麗な色の組み合わせが載っています。できたら、言葉で捜せるやつがいいんですが、無かったら普通のでもいいです。それをみながら配色します。そうすると、そこそこのものが簡単にできます。

基本的にお客さんの惹かれる内容があって、それに色で強く印象付けるということです。

これで終わりです。自分らしくしてください。そこら辺に当たり前にあるようなものにしても だれも見ません。それはお客さんが「はっ!」と思うようなものです。 それはあなたがお客さんに言いにくいことだけどいわなければならないことなのですぐに分かると思います。

ターゲットも重要

デザインするときはターゲットを定めなければなりません。 その商品を買う人が20歳代だったときと、50歳代だったときとではデザインが変わります。ほかに何が好きで、何が嫌いかを読みます。

そうやって一人の人物を作り上げ、その人が好きそうなものをデザインします。

それが難しいときはスタッフか店長など、今そこに居る一人の人にしてしまいます。だから、デザインはその人が決めます。自分の好きなようにすると、その人と同じような趣味の人が見て反応します。

そのひとがとてつもなくマニアックな趣味だった場合は結果は出にくいと判断できます。一般的な趣味で、みんなと話がよくあう人だったり、人とすぐに仲良くなれる人にしたほうがいいです。

マーケティングリサーチ

顧客ニーズを的確に捉えるにはマーケティングリサーチをしなければいけません。

マーケティングリサーチというと「ゲッ」とおもうかもしれませんが、これも簡単なことです。広告を出した後にお客さんに広告がどうだったか聞くだけです。これも簡単なことなのでやってみてください。

ある程度聞いていると聞かなくても読めるようになります。はじめから読もうとしても情報が少なくて無理なので、まずは聞くことからはじめてください。 こういうことをしないから、広告が本当に無駄な出費になってしまうのです。

「広告見ていただけました?」「作るのにだいぶ悩んだんですけど分かりにくく無かったですか?」

「どうでしたか?」ってきくと考えなければいけないから面倒なんです。

だから、あるていど答えを用意してあげる。

そうすると、聞きやすいです。親切な人や特別何かいいたい人は会話の中でちゃんと言ってくれる。 ただ、これにもちゃんとしたやりかたがあるのです。搾り出させると本当のことは言ってくれない。

たとえば、美容院か何かの待ち時間でアンケートを書くとき、 「なにかありましたら、ここにお書きください」みたいにあいまいな返事を求めるような項目があったとします。

お客さんがすごく待っているとき、ひまなので何か無理やり書こうとします。 で、最近ネイルが流行っているので「ネイルがあったらいいな」って書いたとします。 お店の人はこういうときで、経営にすこし悩みがあるとき「ネイルが必要!」 って思うんです。 それをスタッフと話してみたら、「あったらいいね」ってなったのでやってみたら、あんまり頼む人がいなかったりします。

それが絶対必要かどうか、ほかのお客さんに聞かなければなりません。 そこで、2次アンケート 「ネイルが最近流行っていますが、お店にネイルがあったら利用しますか?」 ・あったらいい   ・なくてもいい  ・どちらでもいい という項目を入れます。 これをきいてから やるかどうか相談すべきだったのです。 それと「いる」という回答が多くても、近所にネイルサロンがたくさんあったときは競争することになるので、そこは、近所のネイルサロンの割引チケットを用意するくらいにとどめておいたほうがいいときもあります。

あまりいろいろなものにむやみに手を出すのはよくないことです。でも、すごく自信のあるときはやってみてもいいかもしれません。

・あったらいい   ・なくてもいい  ・どちらでもいい にしたんですけど、どうしてもやりたくない場合、 ・絶対必要  ・なくてもいい  ・どちらでもいい にします 絶対必要とまではいかないばあい、たいてい、なくてもいい を選びます。

これで、絶対必要が多いなら、「必要」ってことですよね80%くらいやってもいいです。 でも中途半端なことをするなら、やらないほうがいいです。クレームが来ます。

広告の見栄えは基本、自分でも作れるものにしたほうがいいです。 プロに任せると、プロが何をしているのか分からないので 判断が難しいです。 お客さんに見る目がないと、適当なもので納得させられたりするので 危険です。 だから自分でも作れそうなものの方がいいです。 何度か回数を重ねてきて、相手のいうことがわかってきたら、そこではじめて任せられるのです。

文&イラスト:木村太郎(デザイナー)


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